太陽光発電設備等への投資

本投資法人は、太陽光発電が、当面の間、再生可能エネルギーの中でも中心的な役割を果たすとともに、中長期的にも重要な電源になると考えており、太陽光発電設備等を本投資法人の主な投資対象としていく方針です。

また、本投資法人の主な投資対象は再生可能エネルギーの固定価格買取制度が適用され、かつ、原則として既に稼働している太陽光発電設備等です。

太陽光発電の概要

太陽光発電設備は、発電コストや電力供給の不安定性、発電効率等について課題はあるものの、メンテナンスが比較的容易かつ燃料調達の必要がないため、安定的な発電が期待できる発電施設です。また、開発期間の点では、その他の再生可能エネルギーが環境影響評価や地元調整等によって数年程度要することが一般的であるのに対し、出力1MW(1,000kW)以上の大規模な太陽光発電(以下「メガソーラー」といいます。)のための設備でも1年程度と比較的短く、技術的な観点からも、比較的開発・運営が容易な電源といえます。

なお、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」といいます。)は、太陽光発電について発電コスト低減を目指す技術開発プロジェクトを開始し、2030年までに発電コストを7円/kWhに低減することを目指すものとしています。

 

■太陽光発電のシェアと市場の拡大
経済産業省によると固定価格買取制度開始後に新規導入された再生可能エネルギーの容量における10kW以上太陽光発電の割合は2015年10月末時点で95.8%を占めています。

また、2015年7月時点の長期エネルギー需給見通しでは、2030年度には約64GW(うち非住宅用は約55GW)の導入が見込まれるとされています。

セカンダリー取引に対する今後の期待

新たに認定及び導入される太陽光発電設備に加えて、設備認定後計画段階での発電事業の権利の譲渡や、稼働済み発電所の譲渡等の取引も今後活発化する可能性があります。

今般の上場インフラファンド市場の創設は、このようなセカンダリー取引市場の成長を促進する効果も期待されます。

太陽光発電事業の概要

一般的な太陽電池の仕組みは、太陽光を半導体に当てることによって光エネルギーを電気に交換するものです。
太陽光発電設備の基本的なシステムは、以下で構成されます。

太陽光発電設備の構成(「LS塩谷発電所」の例)

 

①太陽電池モジュール 太陽電池の一枚全体を正式には「モジュール」といいます。太陽電池は「電池」という文字が付いていますが、乾電池のように電気をためるものではなく発電装置です。この「モジュール」の中に「セル」と呼ばれるものが数十枚、ブロックのように配列・配線されています。この「セル」が太陽電池の本体です。実際の発電は「セル」が行います。
②接続箱 太陽電池モジュールで発電した直流電力を統合し、集電箱へ供給します。
③集電箱 複数の接続箱から出力される直流電力を集電してパワーコンディショナーへ供給します。
パワーコンディショナー パワーコンディショナーは、太陽電池モジュールで発電した直流電力を、家庭で使用する交流電力に変換する機器です。
④変電設備 変電設備は断路器、遮断器、変圧器、制御装置等で構成されており、安全かつ確実に電気を接続電気事業者(電力会社)に送電するための機器です。
⑤気象計測器 太陽電池モジュールの発電効率を監視するための日射計や気温計等の測定器です。
⑥モニタリング モニタリング盤は、パワーコンディショナーの発電量を測定しており、発電量の計測、異常連絡を行う機器です。
⑦表示装置 表示装置には、発電量が表示されます。
⑧監視カメラ 災害等の問題発生時にリアルタイムで状況を把握する為、24時間作動の監視カメラを設置しています。
①太陽電池モジュール 太陽電池の一枚全体を正式には「モジュール」といいます。太陽電池は「電池」という文字が付いていますが、乾電池のように電気をためるものではなく発電装置です。この「モジュール」の中に「セル」と呼ばれるものが数十枚、ブロックのように配列・配線されています。この「セル」が太陽電池の本体です。実際の発電は「セル」が行います。
②接続箱 太陽電池モジュールで発電した直流電力を統合し、集電箱へ供給します。
③集電箱

パワーコンディショナー
複数の接続箱から出力される直流電力を集電してパワーコンディショナーへ供給します。

パワーコンディショナーは、太陽電池モジュールで発電した直流電力を、家庭で使用する交流電力に変換する機器です。
④変電設備 変電設備は断路器、遮断器、変圧器、制御装置等で構成されており、安全かつ確実に電気を接続電気事業者(電力会社)に送電するための機器です。
⑤気象計測器 太陽電池モジュールの発電効率を監視するための日射計や気温計等の測定器です。
⑥モニタリング モニタリング盤は、パワーコンディショナーの発電量を測定しており、発電量の計測、異常連絡を行う機器です。
⑦表示装置 表示装置には、発電量が表示されます。
⑧監視カメラ 災害等の問題発生時にリアルタイムで状況を把握する為、24時間作動の監視カメラを設置しています。

固定価格買取制度

■固定価格買取制度の導入
再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱及びバイオマス(動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるもの(原油、石油ガス、可燃性天然ガス及び石炭並びにこれらから製造される製品を除きます。)をいいます。))を利用して発電した電気を、経済産業大臣が定める固定の調達価格(再エネ特措法第3条第1項に定める意味により、以下「買取価格」ともいいます。)で一定の調達期間、電気事業者等に買い取ることを義務づける制度で、再エネ特措法に基づき、2012年7月1日にスタートしました。 発電事業者がこの制度を利用するには、再生可能エネルギー発電設備について経済産業省による設備認定を受け、一般送配電事業者等(以下「接続電気事業者」といいます。)との間で接続契約を締結の上、発電事業者の再生可能エネルギー発電設備を接続電気事業者の電気工作物に電気的に接続するとともに、発電事業者から電気を買い取る電気事業者(以下「買取電気事業者」といいます。)と再エネ特措法第4条第1項に定める特定契約を締結する必要があります。固定価格買取制度は、発電事業に必要となる費用の大半である、発電所の建設コストを安定的に資金回収できるよう長期にわたって電気の買取を保証することで積極的な再生可能エネルギー発電への投資を促すことが狙いとされています。

 

■固定価格買取制度の基本的な仕組み
買取電気事業者による電力の買取資金の原資として、買取電気事業者が電気の使用者から電気料金と共に再生可能エネルギー賦課金を徴収し、費用負担調整機関が全国の買取電気事業者から再生可能エネルギー賦課金を原資とする納付金を徴収し、各買取電気事業者に対して、買取実績に応じた交付金を支払う仕組みとなっています。

 

 

出所:経済産業省資源エネルギー庁新エネルギー対策課「再生可能エネルギーの固定価格買取制度について」
(2012年7月)のデータを基に資産運用会社作成